少し前のこと、新千里東町近隣センターの「ひがしまち街角広場」に初めてコーヒーを飲みに来られた女性が、2~3日だけれど運営のお手伝いをさせて欲しいと話されていました。
この女性は関東にお住まいですが、新千里東町に住んでおられる娘さんから「ひがしまち街角広場」のことを聞かれたとのこと。自身がお住まいの地域で「ひがしまち街角広場」のように人々が交流できる居場所を立ち上げたいと考えておられるようです。このことをスタッフで共有するため、冷蔵庫には短期のボランティア希望の方が来られるので対応をよろしくという趣旨の張り紙がなされていました。
最終的に時間がなかったため、この女性がボランティアに来られることはありませんでしたが、居場所に興味がある人にとって「ひがしまち街角広場」から学ぶことはたくさんあるということ。2001年9月のオープンから19年以上が経過し、「ひがしまち街角広場」が生み出している交流は当たり前の光景になっていますが、この当たり前のことの価値に改めて気づかされました。
さらに、地域住民でない方が手伝いたいと申し出た、「ひがしまち街角広場」のスタッフが地域住民でない方を受け入れようとされたというエピソードからは「ひがしまち街角広場」は地域の外にも開かれた場所であることに気づかされます。
「ひがしまち街角広場」は、残念ながら近隣センターの再開発により来年の春には現在の体制での運営を終了する予定となっています。その後、有志による運営と実験的な試みを行い、2022年夏頃には完全に閉鎖する予定です。
写真は、「ひがしまち街角広場」の前を下校する子どもたち。
近隣センターの店舗は右奥に写っている高層の分譲マンションの1階に移転し、現在の近隣センターは分譲マンションに建て替えられることになっており、このような光景も見られなくなります。
「ひがしまち街角広場」がなくなった後、日常的に出入りされていた高齢の方が居場所を失うのではないか? 子どもが学校帰りに水を飲みに立ち寄ったり、下校する子どもをそれとまちの居場所守ったりといった世代を越えた関わりが行われなくなるのではないか? これらは大きな課題ですが、十分に地域で議論されているわけではありません。
こうした状況ですが、「ひがしまち街角広場」が生み出したことを記録し、伝えることで、「ひがしまち街角広場」の代わりとなる場所の実現に少しでも寄与できればと考えています。この記事も、その取り組みの1つです。