2021年11月6日(土)、新千里北町のつつじ公園で「北町つつじマルシェ」が開催されました。
「北町つつじマルシェ」を主催したのは、千里ニュータウンの公園を核に新しいコミュニティを考えるグループ「SENRI PARK LIFE DESIGN」。グループを立ち上げたのは、新千里北町の女性です。後援は吹田市・豊中市千里ニュータウン連絡会議、新千里北町2丁目自治会、新千里北町地域自治協議会です。
北町つつじマルシェとは?
北町のママたちが作る、マルシェで繋ぐ、新しい北町の姿。
コロナ禍で北町のイベントはほとんどが中止になってしまいました。
街の人が顔を合わせ、人と人が巡り会う。
今までのようにあたたかな地域が次につながるよう、マルシェが新しいきっかけになることを願います。
※「北町つつじマルシェ」ウェブサイトより。
「北町つつじマルシェ」の会場ではハンドメイドの雑貨、アクセサリー、鞄、野菜、ピザ、キッチンカーなどの出店に加えて、北丘小学校内の畑のある交流サロン、きらら作業所などが参加。住民によるフリーマーケットも開かれました。
樹木の名前をあてるクイズ、子どものダンススクールによる発表会、豊中市・関西電力による次世代型車両実証実験の案内と試乗などのプログラムも行われました。
ディスカバー千里(千里ニュータウン研究・情報センター)も近畿大学建築計画研究室の方の協力を得て、「北町つつじマルシェ」の会場でブースを出展し、千里ニュータウンの絵葉書、『千里ニュータウン・ウォークガイド』、『新千里北町くるまどめ』の販売と、新千里北町のミニ写真展「北町の誕生と成長の時代」、千里ニュータウンの絵図、千里丘陵の歴史を紹介するパネルなどの展示を行いました。
千里ニュータウンの12住区のうち、新千里北町にだけリス、ゾウ、キリンなどの動物や、○▽□などの幾何学の形をした50以上の車止めがあります。車止めについて教えて欲しいということで、急遽、ミニ講座も行いました。
ミニ講座ではパネルを使いながら、新千里北町に特徴的な車止めについて次のような話を行いました。
- 車止めは車が歩行者路に進入することを防ぎ、人が車の道に飛び出さないように注意喚起する役目を持っているが、北町の車止めにはこのような役目に加えて、子どもたちが日頃利用する通学路や公園に向かう道などにリス、ゾウ、キリンなどの動物型の車止めを設置し、楽しく歩いてもらおうとの計画者の思いが込められている。
- ○▽□などの幾何学型の車止めは戸建住宅地を中心に設置されている。▽の車止めの先は、階段の下りになっている。
- つつじ公園のすぐ北東には、象の車止めがあった。水道工事で撤去されてしまったが、住民から復帰を求める声があったため、(元々あった象の車止めに戻すのは叶わなかったが)アシカの車止めが設置された。アシカの車止めは、ひじり幼稚園南西のひらど橋にあったもの。
アシカの車止め(かつてここに象の車止めがあった)
ミニ講座終了後、家の近くに半円形の車止めがあるが、半円形の車止めも、▽の車止めのように何かの意味があるのだろうかという質問がありました(※半円形の車止めにどのような意味があるかは調査中です)。
ディスカバー千里のブースに、住民の女性が、役に立てばということで、自分の子どもが車止めに乗って遊んでいる写真を持ってきて下さいました。2006年5月の連休に、新千里北町の実家に帰省した時に撮影した写真で、子どもが象の車止めに乗って遊んでいる様子が写っています。この象の車止めは、ミニ講座で紹介した撤去されたもので、非常に貴重な写真です。
この女性は、以前、車止めツアーや車止めのレクチャーにも参加して下さったとのこと。ディスカバー千里の活動がきっかけになり、新千里北町にとって車止めが大事な宝物として浸透していることを実感した出来事です。
「北町つつじマルシェ」は天気にも恵まれ、子どもとその親の世代を中心に多くの参加がありました。つつじ公園ではこれまでもイベントが開かれたことがあったようですが、これほど人が集まったのは初めて見たと話す方もいました。
住民の呼びかけがきっかけとなり、多くの住民が参加するイベントが実現した。そこには、自治会や地域自治協議会、行政も協力するというように、住民とオフィシャルな組織との良好な関係も築かれている。地域の力が現れたイベントであることを強く実感したイベントでした。