2019年11月8日(金)と9日(土)、千里文化センター「コラボ」で第7回自治体シンクタンク研究交流会議が開催されました。この会議は、自治体シンクタンクのあり方や共通課題の改善方策などについて議論し、相互にネットワークを作りあげることを目的として、毎年各地で開催されています。今回は、とよなか都市創造研究所の担当で開催され、SDGs(持続可能な開発目標)をキーワードに自治体シンクタンクの今後の展望が議論されたとのことです。
ディスカバー千里(千里ニュータウン研究・情報センター)は、11月9日(土)午後にエクスカーションとして行われた「東町まち歩き」に協力し、新千里東町(豊中市域)のガイドを行いました。約20名の参加者を、ディスカバー千里のメンバー3人で案内させていただきました。
まず、コラボ集会場で千里ニュータウンや新千里東町の概要を簡単に説明した後、新千里東町の特徴の一つである歩行者専用道路(小・中学校、幼稚園、こども園、近隣センター、公園などのまちの主要施設を結ぶ車に出会わない歩行者路)を約1時間かけて歩きました。
新千里東町は、2000年頃から集合住宅の建替えが始まり、現在も建替え工事が進行中です。近隣センターの移転新築工事も進められています。集合住宅の高層化(中層階段室型から高層廊下型への変化)は、まち並み景観の変化だけではなく、住棟内での近所付き合いやマンション敷地内外の交流の希薄化にもつながっていることをお話しました。
一方、まち歩きはできませんでしたが、新千里北町では小学校の空き校庭を活用した「共同菜園」が住民交流の場になっていることを紹介しました。高齢者や子どもたち、そのお母さんたちも気兼ねなく参加できる畑作業が世代を超えた交流を生み出しています。
住区コミュニティの核として位置付けられた小学校や人が出会うための歩行者専用道路。このような場所をコミュニティのつながりの場として住民が活用していくことがコミュニティのつながりの希薄化を乗り越える工夫の一つではないかと思います。
今回のまち歩きでは、集合住宅の建替えやコミュニティのつながりに関する課題を中心に話をさせていただきましたが、これに加えて、新千里東町が緑豊かな「歩いて暮らせるまち」であることも実感していただければと考えて案内させていただきました。