千里ニュータウンにお住まいのみなさまから、就学・就職・転勤などで他の地域に転居された千里ニュータウンのOB・OGのみなさまから千里ニュータウンの思い出をお聞きしています。

都市住宅学会・業績賞を受賞しました

2002年から千里ニュータウンにお住まいの方、建築・都市計画の専門家の方、大阪大学の教員・学生で取り組んできた千里グッズの会の活動、「千里ニュータウンの価値と魅力を共有するための活動:「千里グッズの会」による地域情報共有メディアの制作等による住まわれた歴史の継承」が2014都市住宅学会・業績賞を受賞しました。

近過去として見過ごされてきたニュータウンの歴史や価値を再発見する試みであること、再発見した歴史や価値を様々なメディアを通して共有する10年以上にわたる活動であることを評価していただきました。

千里ニュータウンの価値と魅力を共有するための活動:「千里グッズの会」による地域情報共有メディアの制作等による住まわれた歴史の継承

■受賞理由
大阪市内への近接性による地理的な好条件もあり、マンション建設ラッシュが続く千里ニュータウンの変貌は著しい。近過去として見過ごされてきたニュータウンの歴史や価値を、「絵はがき」の作成、「大きな本」の展示、まち歩き等の活動を通して、再発見する試みであり、内容が単なる外形的な景観にとどまらず、人々の生活に影響を与える都市や団地の計画理論を含む、ユニークな住民の教育・啓発活動といえる。活動の成果をまとめた「ウェルカムパック」がニュータウンヘの転入者に配布されるなど、行政施策にも活かされている。また、まちあるきイベント、ワークショップの開催、ニュータウン関連のイベントや展示会などは、新住民と旧住民をつなぎ、コミュニティ意識の醸成に貢献している。行政に頼らず、住民によって街の記録・記憶を残していく試みは、住民主体によるまちづくりの取り組みの新しい形であり、10年以上にわたる継続的な活動として評価された。以上より、本事業は、当学会の業績賞に相応しいと認められる。

■受賞の言葉
絵葉書造りから始まったささやかな活動に,栄誉ある都市住宅学会業績賞を授与いただき厚く御礼申し上げます。千里グッズの会は,2002年千里ニュータウンのコミュニティカフェ「ひがしまち街角広場」で生まれました。以来12年,住民・専門家・学生が,ゆるやかに活動を続ける中で,ニュータウンにも歴史と個性があること,千里の計画理念が共有されていないこと,近年の建て替えによって我々の絵葉書が記録写真になりつつあることに気づかされ,活動は徐々に,千里の理念や街の魅力,住まわれた記憶を共有するための媒体のデザインや展示に展開してきました。2011年からは豊中市市民恊働事業として,千里の暮らしのアーカイブと転入者へのウェルカムパックの制作配布もスタートしています。これからも,千里ニュータウンの価値の共有,街の成熟と再構築のために活動を続けていきたいと考えています。どうぞご支援の程をよろしく御願い申し上げます。

2014都市住宅学会・業績賞 推薦書


千里グッズの会のこれまでの活動はこちらをご覧ください。