千里ニュータウンにお住まいのみなさまから、就学・就職・転勤などで他の地域に転居された千里ニュータウンのOB・OGのみなさまから千里ニュータウンの思い出をお聞きしています。

『ディスカバー千里だより』No.11(2022年10月20日号)

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千里ニュータウンまちびらき60周年

千里ニュータウンは日本で最初の大規模ニュータウン。1962年に吹田市域の佐竹台から入居が始まり、今年、2022年はまちびらきから60周年を迎えます。近年の再開発により、建物は建て替わり、木々も大きく育ちました。しかし、千里ニュータウンには、最初の大規模ニュータウン、綺麗な建物、緑豊かな街といった言葉だけでは語りきれない多くの魅力と歴史があります。
ディスカバー千里は、まちびらき60周年の年に、千里ニュータウンの魅力や歴史を伝えるための企画を進めています。まちびらき60周年の特設ページもご覧ください。

まち歩きマップの発行・配布

2022年4月、ディスカバー千里と千里文化センター「コラボ」の共同企画として、千里ニュータウンの豊中市域の5住区(新千里北町、新千里東町、新千里西町、新千里南町、上新田)をめぐるまち歩きマップ「千里まちあるきマップ:とよなかエリア魅力発見」を発行しました。
千里ニュータウンを歩くと、暮らしの安全性・快適性、人と人とのつながりを考えて作られた町であることに気づかされます。また、ニュータウン開発前の千里丘陵の歴史・自然を垣間見ることができます。このような、千里ニュータウンの多くの魅力を発見していただくために作成したマップです。
「千里まちあるきマップ:とよなかエリア魅力発見」では南北2つのコースを掲載し、千里ニュータウンを歩きながら計画の工夫、歴史、自然などを知っていただける内容になっています。
マップは千里中央のURのPRスペース(北大阪急行千里中央駅の中央北改札前)で無料配布しています。ぜひ手に取っていただき、千里ニュータウンを歩いていただければと思います。

まち歩きマップの配布(千里中央のURのPRスペース)

千里まちめぐりスタンプラリー

ディスカバー千里と千里文化センター「コラボ」の共同企画として、千里ニュータウン豊中市域の5住区(新千里北町・東町・西町・南町・上新田)をめぐるスタンプラリーを行います。子どもとその保護者を主な対象とし、まち歩きマップを手にクイズをしながら住区を歩くことを通して、千里ニュータウンの歴史や特徴、魅力を知っていただく企画です。各住区に設置のスタンプをいくつか集めれると景品をプレゼント。詳細は、11月中旬に小学校を通して配布するスタンプラリーのマップをご覧ください。

●スタンプを押せる期間:
2022年11月25日(金)~12月12日(月)の10~17時
●景品の受け取り期間(中学生以下の子ども):
2022年11月28日(月)~12月16日(金)の平日9~17時
※ただし、2022年12月3日(土)・4日(日)はお休みです

ひがしまちって「どんな」まち?展

ディスカバー千里、UR都市機構西日本支社、近畿大学建築学部鈴木研究室の共同で、建て替えが進むUR新千里東町団地(千里グリーンヒルズ東町)の工事仮囲いをキャンバスと見立てた展示「ひがしまちって『どんな』まち?展」を開催します。
展示は7枚の大きな写真を通して、新千里東町を紹介するとともに、新千里東町の主な出来事、貴重な写真、住民の思い出などを長さ約30mの年表形式の屋外形式で作成したもの(展示のデザインは鈴木研究室4年生のSさんによるもの)。この展示を通して、新千里東町の歴史や価値をお伝えできればと考えています。

●会場:UR新千里東町団地I期・後工区仮囲い。こぼれび通り沿い(豊中市新千里東町2丁目。北大阪急行・大阪モノレール「千里中央駅」から徒歩約8分)
●期間:2022年10月19日~2023年4月2日
※屋外展示のため自由にご鑑賞いただけます。
※2023年5月以降は、UR千里グリーンヒルズ東町の集会所前に展示予定。

ひがしまちって「どんな」まち?展(こぼれび通り)

連載コラム:千里発見

[第6回]住民の声によって「よみがえったすべり台」

鈴木博久

千里ニュータウンが誕生した昭和37(1962)年から今年で60年を迎えます。各住区の公園には子どもの時から遊び馴染み、多くの思い出が残る遊具があります。とりわけ「すべり台」にはなぜか愛着を強く感じます。
都市公園における遊具の安全確保に関する指針(改訂第2版)が平成26(2014)年6月に出されました。千里ニュータウンの公園の「すべり台」は設置から60年近くが経過し、劣化、老朽化が進み、安全確保に関する指針に不適合なものは撤去され、再整備により安全、安心の対策が施されたものだけが残されています。
大阪万博が開催された昭和45(1970)年以後、千里ニュータウンの公園には、高低差を生かした「すべり台」やタコやカブトムシ、ゾウなど造形型「すべり台」が人気となり数多く造られました。それらは職人技と手間暇が必要な「人研ぎ」(※注)で作られました。最近は「人研ぎ」による「すべり台」の多くは撤去され、樹脂成型タイプの滑り台に置き換えられています。
このような中、住民の声によって、思い出の「すべり台」が、「人研ぎ」で改修され「よみがえったすべり台」の事例を紹介します。

青山台・青山公園(上:改修前/下:改修後)

藤白台・藤白公園(上:改修前/下:改修後)

(※注)「人研ぎ」とは「人造石塗り研ぎ出し仕上げ」の略で、セメントなどに細かい種石(大理石を砕石したもの)と顔料を加え、水に混ぜて塗ったもの(鏝塗り)を十分に固めた後、グラインダーなどで表面を研磨して、人造石を作る工法。