現在、ディスカバー千里では「八中の中庭を蘇らせよう!プロジェクト」に協力しています。八中(新千里東町の第八中学校)の中庭のベンチなどのペンキの塗り替え、及び、かつて小池だった部分への記念樹の植樹により、現在は使われていない中庭を生徒たちの交流の場として蘇らせようとするプロジェクトです。
ベンチのペンキ塗り替えは第八中学校美術部の教員・生徒がデザインし、父兄、新千里東町・北町の地域の方、そして、ボランティア・グループである「塗魂ペインターズ」の協力により行われます。ペンキ塗り替えは2017年3月末に行われる予定です。
ディスカバー千里はプロジェクト全体のコーディネート、及び、ペンキ塗装に関するアドバイス、記念樹の選定・デザインとして協力させていただいています。
①ディスカバー千里の第八中学校中庭美化への協力の趣旨
千里ニュータウンは、日本の都市計画や建築の英知を集め、大阪府の主導によって建設されました(まち開きは1962年)。計画された住宅都市とはいえ、全国から集まってこられた方たちは力を合わせて、小中学校をコミュニティの中心施設として盛り立て、育んでこられました。まちの成り立ちにもさかのぼる地域と学校との密接なつながりは、千里ニュータウンの誇るべき地域性であると考えます。
当センターはこれまで、出前授業や学校・地域連携の活動(北丘小学校のプール外壁の壁画制作や人権講演会など)に協力してきましたが、このような地域貢献の活動の一環として八中の中庭美化活動のコーディネート役として協力させていただくことに致しました。中庭美化作業に留まらず、中学校と地域との連携・協働のお役に立てればと考えています。
中庭のベンチなどの塗装につきましては、北丘小学校のプール外壁壁画の塗装作業の準備作業や児童への技術的指導を行われたボランティアグループ「塗魂ペインターズ」(主に(株)エースの代表取締役長谷川さんと社員の皆さん)のお力を借りることにしました。
②渡り廊下を挟んだ二つの中庭の現状概略
◆西側の中庭の現状
- 舗装面:レンガ舗装及び玉石洗い出し舗装>
- コンクリート製設置物:現在は水が抜かれている水盤(周辺の立ち上がりはベンチ兼用)、曲線状のベンチ、スツール(5基)>
- 植栽桝:大小2か所(植栽桝(大):サクラと低木・径20cm程度の玉石、植栽桝(小):低木)>
- *舗装面は汚れが目立つ。>
- *コンクリート設置物は塗装の剥がれやひび割れなどがみられる。>
- *レンガの目地部分に雑草が生えている。>
◆東側の中庭の現状
- ケヤキが数本植えられ、マダラ状に低木が植えられている。
- 数年前の卒業記念としてコンクリートピースで「夢実現」の文字が描かれている。
- *東西の中庭ともに日常的な利用はなされていない。
③ディスカバー千里の中庭美化についての考え方
◆中庭の元々の庭づくりの意図(推測)
中庭の元々の計画意図は、西側中庭は生徒の集いの場や休息の場として計画され、空間のシンボルとして中央部に円形の水盤がデザインされたものと考えられます。一方、植栽のある東側の中庭は、中央部分がやや盛り上がっており、自然な景観を生み出すような庭づくりの意図が感じられ、東西二つの庭は、「ウエットな空間(自然らしさ)」と「ドライな空間(人工的)」の対比的な空間構成がなされています。
◆中庭美化の基本方針(案)
中庭美化は、大規模な再整備計画ということではなく、ウェットな空間とドライな空間の対比を尊重しながら、生徒たちの集いと休息の場として活かすための工夫を施すことを目標とします。
2016年度末(3月末)までの作業としては、西側の中庭の美化については、ベンチなどの塗装の塗り替えと舗装面の洗浄および水盤部分の緑化を中心とした作業とし、東側の中庭については、「夢実現」のコンクリートピースの彩色とその周りの植栽の整理を行うこととします。
東側の中庭については、平成29年度にビオトープ化などを含めた整備の方向性を検討したうえで、生徒やPTAの皆さんとともに整備作業を行うことが望ましいと考えます。
◆中庭美化のテーマ(案)
八中校区共通テーマである「つながろう みとめあおう 八中校区」のシンボルとなるような「つながりの庭」づくり
④平成28年度中庭美化作業の内容(案)
◆西側中庭の美化作業の概略
- 舗装面
・雑草抜きと舗装面の洗浄 - ベンチ、水盤回り、スツール
・表面の補修と塗装(水盤内側底面を含む)
・水盤内の植栽設置 - 大小の植栽桝内の整備
◆東側中庭の美化作業の概略
- 「夢実現」のコンクリートピース周りの植栽の整理
- コンクリートピース彩色のためのピース周りの掘り下げ(地表面から深さ5cm程度)
- コンクリートピースの彩色
- ピース周辺の掘り下げ部分の埋め戻し
⑤水盤内の植栽計画
◆プランター使用による水盤排水の目詰まりの防止と樹木配置変更の考慮
- プランター(植木鉢)を使用することで、水盤部分に直接盛土することによる排水の目詰まりを防止するとともに、樹木の配置を動かしたり入れ替えたりすることができるようにする。
◆水盤底面への玉石またはウッドチップの敷き詰め
- プランター設置部分を除き、玉石またはウッドチップ敷き詰める。厚さは5cm程度?
◆植栽の種類
- シンボリックな高木とするか、低木あるいはツタ類と草花の寄せ植え型とするかは、管理上の問題や市から提供を受けることのできる樹種を考慮したうえで決定する。