千里ニュータウンにお住まいのみなさまから、就学・就職・転勤などで他の地域に転居された千里ニュータウンのOB・OGのみなさまから千里ニュータウンの思い出をお聞きしています。

府営新千里東住宅の住まい方の変遷

2006年9月1日から22日まで、千里中央の千里公民館で開催された「千里ニュータウン展@せんちゅう」の展示パネルをウェブサイト上で紹介するものです。

府営新千里東住宅の住まい方の変遷

府営新千里東住宅は1966(昭和41)年6月に入居が始まりました。標準の住戸は和室6畳間と4畳半の寝室を連ねる2DKで、占有面積は約41㎡です。バルコニーの位置は北入りか南入りかによって若干違いがみられます。なお、公営住宅は元来2DKが基本になっていますが、3DKも予算の許す範囲で建設され、3DKの住戸の占有面積は約52㎡です。府営新千里東住宅では、ステンレスキッチンや水洗トイレなど当時の最先端の設備が導入されていましたが、浴室はありませんでした。そのため、近隣センターに公衆浴場が建設されました。

入居開始後は、生活水準の向上とともに集合住宅の狭小さが目立ち始め、大阪府では1978年度から住戸改善事業を開始しました。府営新千里東住宅では1981年から一斉に増築が行われ、その増築計画は2DKの住戸は6畳1間、浴室・脱衣室、押入、洗面スペースの合計約20m²を増築する「1部屋増築」と、住宅2戸の躯体を1戸に改造する「2戸1増築」が、3DKの住戸は浴室・脱衣室、物入、洗面スペースの合計約12m²を増築する「浴室増築」が行われました。2DKの住戸で「1部屋増築」と「2戸1増築」の2種類の増築が行われたのは増築スペースが付属したためで、南北軸の住棟と東西軸の住棟が隣接する15戸(3棟)で「2戸1増築」が行われました。

府営新千里東住宅にお住いの方に、家族構成の変化や増築によって、住まい方がどのように変化したかをお聞きしました。インタビューを実施したのは2006年です。


■参考

  • 下渡純司ほか「千里ニュータウン新千里東町における住環境変容と居住者の住まい方の経年変化に関する研究」・『日本建築学会近畿支部研究報告集(計画系)』Vol.46 pp.33-36 2006年5月