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千里ニュータウンを再発見する展
新千里東町2丁目交差点の北西角(ヤマダ電機の北東)にあるUR新千里北町団地のC28号棟は、UR(公団)の事務所として使われていた建物です。建物は長い間使われていませんでしたが、2024年4月、建物の東部分に「トライぶらり」という本を通じた交流スペースがオープン。「トライぶらり」は社会実験として、当初、2024年4月から7月の期間だけ開かれる予定でしたが、社会実験期間は延長され、現在も継続されています。
2025年9月、建物全体が「キタマチラボ」としてリニューアル。2025年9月末から10月上旬の9日間に「Better Life Terrace」の「お試しオープニングフェスティバル」が行われました。期間中、出張つつじマルシェ、ガレージセール、各種のワークショップ、映画の上映会などが開催。
ディスカバー千里は「お試しオープニングフェスティバル」に参加し、「千里ニュータウンを再発見する展」として「大きな本」や年表などを展示。千里ニュータウンの絵葉書、『千里ニュータウンウォーク・ガイド:「千里ニュータウン計画」の思想を巡る』、『新千里北町くるまどめ』を販売しました。また、解体が始められた千里セルシーへの想いを語り合うパーティに協力しました。
まちの記憶を見つけるワークショップ
豊中市が主催するワークショップ「これから千里」は、建物や公共空間の更新が進み、まちの姿や暮らしのかたちが変わりつつある千里中央をどのように育てていくかをテーマとするワークショップです。
2025年度の「これから千里」のテーマは「まちの記憶を引き継ぎ、次世代につなぐ」。その1回目のワークショップが、2025年11月16日に開催されました。ディスカバー千里はワークショップにゲストとして参加。北丘・東丘小学校での出前授業を紹介しながら、千里の歴史、計画、暮らしの記憶を伝えることについての講演を行いました。
北丘・東丘小学校での出前授業
ディスカバー千里は、4年ほど前から新千里北町の北丘小学校3年生を対象に毎年1回出前授業を行なってきました。千里ニュータウンや新千里北町の成り立ちや、まちの特徴を再発見してもらうための授業です。
第八中校区では来年度(令和8年度(2026年度))から「小中一貫教育」がスタートします。北丘小学校、東丘小学校、第八中学校の3校の校舎は別々のままで、小中一貫の切れ目のない「円滑な接続・連続性」を持った教育を目的としています。一貫教育の新たな取り組みの一つとして、地域と小中学校が連携した「コミュニティ・スクール」の考え方が取り入れられ、「千里ニュータウン学」とも言える地域探求学習が始まります。
ディスカバー千里は、来年度からの地域探求学習に向けて、北丘小学校と東丘小学校の地域学習の新たな副読本を制作し、3年生向けの出前授業を担当させていただきました。北丘小学校では10月半ばに、東丘小学校では11月半ばに実施。出前授業は、児童の皆さん自らの「まちの観察・探求」や「まちの再発見」を大切にする内容としました。この授業を通して、3年生の皆さんの観察力や探求心に改めて感心しました。
UR新千里東町団地のツアー
UR新千里東町団地は、現在、千里グリーンヒルズ東町への建て替えが進められています。高層住棟と集会所を対象とする第一期の再開発は既に完了し、これから、5階建て住棟(中層住棟)区域の南西、北東のエリアが対象となる第二期の再開発が始まります(中層住棟区域の中央エリアはしばらく現在の住棟が維持されます)。
ディスカバー千里は、新千里東町団地がどのような工夫がされた団地だったのかを振り返るためのガイドツアーを開催します。ツアーでは、再開発のための解体対象の中層住棟区域の南西、北東のエリアは避け、中層住棟区域中央エリアと、建替が完了した高層住棟エリアを歩きます。
- 日時:2025年12月13日(土) 10~12時
- 集合場所:千里グリーンヒルズ集会所(103号棟1階)前
- 申し込み:不要
- 参加費:不要
◎注意事項
- 団地内を歩きますので、ツアーの際はお住まいの方のご迷惑にならないようご配慮ください。
- 駐車場はありませんので徒歩でお越しください。
UR新千里東町団地
新千里東町団地は高層の住棟4棟、5階建ての中層の住棟26棟、そして、集会所をあわせた41棟からなる団地でした。中層の住棟は、1970年大阪万博の外国人従業員の宿舎として用いられ、万博終了後に公団(現UR)の団地となりました。
団地の住棟配置は、一般的に平行配置と囲み型配置に大きくわけることができます。千里ニュータウンでは、主に府営住宅(B棟)で囲み型配置、UR(公団)の団地(C棟)で平行配置が採用されましたが、URの団地の中で、後期に計画された新千里東町団地と千里竹見台団地では囲み型配置が採用されました。
新千里東町団地の特徴は、中庭が連続するような緩やかな囲み型配置になっていることです。一部の住棟は、1階部分にピロティのある住棟、階段室に両側から出入りすることができる住棟というように、通り抜けができるものになっています。
団地中央付近の広場には、子どもたちに「アリジゴク」と呼ばれ親しまれていたすり鉢状の遊具がありました。中庭の遊び場に面した住棟壁面には、動物や鳥などの壁画が描かれていました。

















